【商売に軍事力】名将たちのの戦争学P68 "兵士の皆殺しが目的ではない"
孫子を研究し、戦争学を実学として捉えた戦略理論家リデル・ハートは、硬直な作戦計画になりがちな決戦主義の思想を批判して「目標追求において不動であることが何の成果も生まないのは、歴史が教えていることだ。計画の弾力性と同じように「目標の可動性」は戦いの原則を貫くために必要である」
営業活動をする中で、外との関係の中で、お客様との関わり、競合他社との関わりの二面があります。この二面においてそれぞれに目的と目標を設定しなくてはなりません。それが、最終的に自社のビジョンや経営理念の実現に繋がるようにです。
ビジネスは継続を前提とした存在です。計画や方針は一回の商いでライバルを排除し、自社の組織が疲弊するようなモノは正しくありません。
継続するために収益や資金、今後の投資や仕入なども含め事業計画が立てられ、各部門やチーム、各個人に数値としての目標が割り当てられます。
目標は、行動後に検証ができる様に設定する必要があります。故にビジネスの場合は数値として表現されることが多いのです。
しかし、その数値目標ですが、最終的な販売数などの金銭的な目標数値になっています。この数値がしょっちゅう可変では商売が成り立ちません。故に、現場の人間はこの数値を目的と勘違いする人が出てきます。
検証が出来る数値で、かつ柔軟に変更をすることで、最終目標をクリアして、チームの目的や事業の目的を達成するにはどうしたら良いでしょう。
最終数値を因数分解する必要があります。
法人営業で言えば「訪問件数」「平均顧客単価」「案件化率」などです。この途中目標を常に活動を振り返りながら修正をしなくてはいけないです。
「常に代替目標を持つような目標を選べ!と言うことだ。目的にいたる道(目標)は多いが、目的を具現化する目標が行き止まりであるときは最悪である」目標は発展性を含もの出なければならない、というわけだ。
対お客様へ 少し角度を変えて考えてみます。
色々な情報から多面的にお客様を俯瞰し、現状の置かれる立場から導き出される課題仮説をたてる。仮説を検証することで、お客様と課題を共有できる。故にソリューションの提案ができる訳です。
しかし、現実の営業場面で考えてみると、共有した課題は間違いない。提案したソリューションも適切な機能を持っている。たぶん、導入効果も具体的に見込める。
でも、お客様がクビを縦に振らないことたくさんあります。
導入範囲を小さくすることで、予算規模を小さくしたり、導入の社内調整を簡単にする発想はありませんか?
そのソリューションを実現するサービスや機材は「今だけ」のテーマに焦点が当たっていませんか? お客様の数年後も視野に入れられますか? 事業内容や組織体制などの拡大を支えることができますか?
お客様のビジネスを支えるためのソリューション導入のシナリオを、自分で一本に決め打ってはダメと言うことです。
シナリオは、複数提示する。隠しシナリオも持っておく。
そう言う意味で、目標には柔軟性を持っておけと言うのです。会社の利益のための目標と、お客様への役立ちの目標は意味が違うのです。
目的と目標。これがハッキリしない営業チームはあり得ません。しかし、その言葉を硬直的に捉えるのではなく、因数分解してみたり、シナリオを考えて動きましょうということです。
目的と目標は、正確に共有されているが、お題目になってしまっている営業チーム。硬直化した結果、常に営業会議では責任追及になってしまって殺伐としている組織。責任追及されるのがイヤだから、常に責任転嫁を誰かがしている。
こんな営業チームや組織をいっぺん作り直してみたい経営者や事業部門長さんは、
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【商売に軍事力】名将たちのの戦争学P138 "防御の本質は攻撃を受け流すこと"
戦術行動の中心となるのは、攻撃と防御である。防御の基盤のない攻撃が成り立たないのと同じように、攻撃のない防御は敗北である。
現場での営業活動は、お客様へたくさん訪問する、そして積極的に提案をぶつけて見ることです。数をこなすことも営業の基本として徹底的にチームで作戦を立てて行動する。行動の結果を検証して微修正をしながら目標に到達する。
そして、会社の利益やコンプライアンスを守ること。これも同時に実現しなくてはならない大事な事。闇雲に値引きで営業活動をしれば受注件数は上がるかもしれないが、利益が上がらなくては、アフターフォローの財源や、継続的なお客様とのおつき合いのための基盤である部署や会社の存続が危うくなる。
両方のバランスを取りながら営業を進めて行く必要があるわけです。もちろん、何らかの方針で短期的に徹底的な安値攻勢を掛ける作戦もあり得るが、やはりビジネスは長期的な視点をナシに進めてはいけない。
営業はバランスではあるが、守りばかりを優先していてはライバルに先を越されてしないことにもなる。積極的な行動を優先してお客様と関わる。ただし、利益や規範を確保するのは前提であると言うことです。
防御は、敵の打撃をはねかえすことではない、そんな防御力があるなら、攻撃せよ。防御の極意は、われのいちばん重要な部分に対する敵の攻撃を受け流すことである。全てを守ろうとすれば、何も守れない。
組織の管理部分はライバルとの差別化のためにある訳でない。まして、マーケットに対しての最優先にアピールする強みとしてある訳では無い。
何らかの突発的なトラブルや、営業活動中のケアレスミスが致命的にならないようするために存在する。それが守りの本質です。
守りを重視するためにスピードが極度に遅くなったりすることは本末転倒です。何かをミスして良いとかという意味ではありませんが、完璧な管理体制を作ることは営業チームとして正しいとは言えないかもしれません。
では99%の守りが正しいのか、80%が正しいのか、50%がいいのか。これは、それぞれの企業や組織の状況や経営の判断できまってきます。
大事な事は、攻撃を最優先しつつ、管理体制を臨機応変に運用できることではないでしょうか?
臨機応変は管理体制ではないと硬直的に考えることが営業チームの足を引っ張り、本来のお客様への貢献が企業の命題に応えられない原因かもしれません。
攻撃と守備のバランスをチューニングしていくことも経営の営業に対しての大事関わりです。
攻守のバランス、チューニングに悩んでいる経営や事業部門長は
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【商売に軍事力】ゲリラの戦争学P15 "平和を望むなら戦争を理解せよ"
もし、両者とも剣と盾の組み合わせに優れた軍人に指揮されている場合は「ク・ドゥイユ(戦局眼)」の優れた将軍が勝つ。それは、人間の動物的闘争本能の鋭敏の側が勝利すると言うことだ。
ライバルと、商品力、営業力、宣伝力、はては資金力もふくめ拮抗している場合。最終的には経営や管理職層の経験に基ずく判断力が強みになってきます。
部下からみたら、なんでそう言う判断するのか意図不明を感じても、なぜかうまくいくようなパターンです。最終的には人間のやることには「勘がいい」「鼻が利く」というのが現実として存在します。
これは、経験の差だけではなく、普段からの情報収集の広さなどが生きてくる分野です。また、小さな頃からの取り巻く環境などでも変わって来ます。
軍事理論は、現代風にいえば理性だけではなく意志や感情、戦いの感性を踏まえた総合的な人間工学と軍事科学技術を知らなければ理解できない。
商売とは、ビジネスモデルやいろいろなフレームワークで設計された事業計画だけではなく、人間の想い、時々に湧き上がる感情などもふくめた複合的混合的な営みであることを理解したチームリーダーが必要だと思います。
英国の戦略理論家リデル・ハートの言葉を借りれば、「君が平和を望むなら、戦争を理解せよ」という逆説にしたがわなければならない。「いかに容易に勝つか(決戦)」を知ろうと思うなら。「いかにしぶとく負けないか(持久戦)」を学ばなければいけない。
ライバルに勝つためにはどうすべきか。利益を上げるためにはどうすべきか。効率を良くするためにはどうすべきか。
目指す姿をイメージすることは大切なことです。しかし、現実として足元を固めることが先に進めるための肝要だったりします。
ライバルに負けないためにはどうしたらいいか?
赤字を出さないためにはどうしたらいいか?
非効率にしないためにはどうしたらいいか?
という、少し警戒的な視点から、現実をみることが長い意味での勝利ではないでしょうか?
利益を出したいなら、赤字の原因を知れってこと。
集客したいなら、閑古鳥の原因から逃げるなってこと。
短期的な成長や利益を望むことも商売として間違いではありません。しかし、継続するためには「負けない」という視点でビジネスモデルや事業計画を考える必要があると思います。
熱で商売をはじめるも正しい。しかし、永遠に続く熱はありえません。また、勘も磨いていないと鈍ってきます。
冷静に、継続する商売やチームを考えたい経営者やチームリーダーは、ぜひ一度弊社のコンサルティングとトレーニングを受けてみませんか?
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