【商売に軍事力】勝つための状況判断学 P7 "戦いの勘"
敵陣を観察していた上杉謙信は、翌朝武田信玄が兵力を二つに分けて、一隊で妻女山の謙信の陣を攻撃して山から追い落とし、主力は川中島で待ち伏せしようとするかすかな兆候をつかんでいた。それは次の方程式でいい表すことができる。
「戦いの勘」=「戦場の嗅覚」+「回転する機智」である。
ビジネスに限らず勘の働く人がいます。チャンスに対して、リスクに対して、何か予期せぬ状況が起きたときに、他人からはよく判らない基準たタイミングで判断をすることです。
勘のいい人って、元々何か鋭敏か感覚や感性を持っていた訳では無いと思います。
積み上げてきた何かがあってこその「判断」ではないでしょうか?
戦場の嗅覚とは
現場への参加回数と現場での観察力ではないでしょうか? 量×質ともいえるかもしれません。
いくらたくさん参加していても、ボサッとしていては何も学習はできない。いくら深く観察していたとしても数が少なくては真偽もわからない。
答えは、常に現場にある。経営者や責任者も机に座っていないで、営業現場に一緒に出てみる。お客様の声を直接聞いてみる。
そして、現場で起きている「事象の背景」や「周囲の反応」、そして「事象の結果」などを客観的に常に見ているか。ここに尽きるでしょう。
とは言え、自分の現場のことですから、その場では対応に忙しく観察している暇もないかもしれません。
当事者同士で「正しく振り返ること」ができるかどうか。検証という言い方でもいいかもしれません。例えば、火消しが終わって一杯飲んで愚痴こぼして、慰労し合っておしまいになっていませんか?
それが悪いと言うことではなく、現場勘を将来のチカラにしたいなら、飲むだけじゃダメだと言うことです。
回転する機智とは
その場の嗅覚でどっちに動けばいいか、どちらに向けばいいかが頭に浮かびます。問題は、そこからどう動くか。これが「勘」と言われるものです。
勘の世界は嗅覚、触覚、聴覚、視覚など五感の世界です。勘の効く人の頭の中には、様々な情報を元にした洞察力を基盤にした暗黙のロジックができています。
そのロジックが他人の共感を得られる状況に作れるか。最後はビジネスの営業現場は行動が伴います。勘で動かなくてはいけないこと、勘で動いて貰わないといけない事があります。
そのためには、勘と言われる暗黙のロジックが人の心と頭に響く必要があります。
時に小さな勘を使って打開を積み上げる勇気。
自分では思いつかない手法での、今を打開しそうな期待感。
安定感のある聞き取りやすい言葉と声。
勘を使うタイミングの絶妙さ。
勘ですから外れるときもあります。しかし、勘の精度は上げることができます。勘の働くビジネス展開。特にチャンスに勘が働くビジネスを展開したいと思いませんか?
スキルを超えるセンスに「勘」も含まれます。天性の勘もありますが、磨ける勘もあります。
営業としての勘、ビジネスとしての勘を磨く。そんなリーダーを育てたいときには
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