【商売に軍事力】経営学では学べない戦略の本質 P122 "きれいな戦略だけでは、人も組織も動かない"
戦略は立てただけでは何の意味もありません。どれだけ理論的に一分の隙もない、美しい戦略を作ったところで、それを策定した辞典においては「絵に描いた餅」に過ぎないのです。
経営においての事業計画。法人営業においてのアカウントプラン。何ごとも事前にしっかりと準備をすることが重要なのはいうまでもありません。
その中でも大事なのは戦略。戦う前の作戦をどう立てるかです。
どの地域を狙うのか。誰をターゲットにするのか。同業他社との違いをどう出すのか。何はやらないのか・・・などなどです。
これを、しっかりできるかできないかが、最後の成果に大きく響いてきます。
今時は色々な限られたリソースの中で生産性の最大化を求められます。やり方(戦術)以前のマーケティング(戦略)が大事と言われています。
しかし、いくら立派な計画が立っても、誰しもが唸る計画ができたとしても実行をしないとビジネスの世界では価値がありません。
実行をするためには「行動」が必要です。何ごとも案ずるよりも産むが易しの精神が大事というのは古今東西の定説です。
上手くいかなかったら修正すれば良いだけの話しです。
自分の作戦が上手くいかないのは何でだと考えるも重要ですが、どう修正すれば良いのかを現況分析をそそくさと行って軌道修正するのが正しい。
ビジネスは相手のあること、ライバルのあること、そして色々な予期せぬ風のあることです。
行動の前に何かをしないといけない。
戦略を立てるのはリーダーの役割。そして、それを実行するのはチームの役割。
チームに戦略をしっかり落としきれるかどうか。ここがまずやらないといけない事です。
しかし、どのチームにも残念ながら存在するのが「抵抗勢力」。抵抗する理由は色々とあると思います。個人的な利益と反するから抵抗なんて言うのはともかく、それぞれチームのメンバーにも意見が存在します。
ここを落とし込むためには、1にも2にも丁寧な説明と前もって立案の予告をしておくことなどが求められます。
リーダーだからといって、唐突にチームのハンドルを切っていいと言うことではないと言うことですね。
クルマに乗っている家族のことを考えてみて下さい。赤ちゃんが乗っているクルマを運転するときに、どれだけ注意深くハンドルを切ったり、アクセルブレーキを丁寧に踏んだりしたか思い出してみて下さい。
チームは、ベクトルです。長く、太いベクトルだと思っても、実は意外に柔らかく脆いのが実態です。
急ハンドルを切れば、グニャッとまがったり折れたりします。
せっかく揃えたチームのベクトルを大事に取り扱うのもリーダーの器量です。