【商売に軍事力】勝つための状況判断学 P142 "四分の三は霧の中"
1941年6月初め、駐スエーデン日本大使館付け武官補佐官の小野寺少佐は、ドイツに占領されたポーランドを旅行していた。そこで数多くの棺桶が作られているのをみた。彼はすかさず「近くドイツ軍はソ連に奇襲する」と打電した。
もっとも当時の日本政府はドイツ政府からソ連を攻撃することはないと説明されていたので、この報告を見捨てた。しかし、6月22日ドイツ軍はソ連に攻撃を開始したのである。
法人営業は、お客様のニーズを探したがるわけです。それが、お困りごとなのか、お悩みごとなのかなどの質の違いはあるにしても、何か役に立てるところを探しのが仕事です。
しかし、このニーズにつながる「事実」や「言動」がお客様側から投げかけられる事もなかなか無い。なので、心理的な面を含め関係性を深めお客様側から「実はさ・・・」のようなヒントをだして貰えるように仕向ける活動(工作?)を一生懸命するわけです。
とは言え「実はさ」ってキーワードをスタートさせるために、人間関係だけでいいのかというとそうは問屋が卸しません。
逆に皆さんが「実はさ・・・」って他人に普通は言わないようなことを吐露をする時ってどんな時ですか?
奥深いところにあるスイッチを押されたからこそ言いませんか?
そのスイッチは、意外に関係ない簡単なひと言。
「うわっ、気がついていたの?」って自分の中では関連性あるけど、人にはその関連性が直接ではなく間接的秘匿的なはずの部分だったりしませんか?
洞察力とは、一次情報に含まれるコアワードとは関係のない発想が生まれるかどうか。
「棺桶」から「ドイツのソ連侵攻」が読めるか発想できるかってことです。
一次情報から、発想がひとつしか出てこない人
一次情報から、発想が連鎖して多数出てくる(すくなくとも三段階以上)かどうか。
お客様のスイッチを押すことのできる人。本当の意味での潜在的なニーズを引き出せる人はそんな思考の構造をしています。
一般的には「なぜを三回繰り返せ」ってヤツですね。これを自分の頭の中でできるかどうか。そして、自分の中だけで行っていても思い込みや蛸壺になっていないこと。
そんな発想回路を持っている人がお客様から「実はさ・・・」っていって貰える人だということです。
そんな発想回路を身につけた法人営業スタッフがリードできるチームを作りたい人は、
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【商売に軍事力】勝つための状況判断学 P132 "脅威はごまかさない"
敵の可能行動は「我々の対応可能なもの」と「対応不能なもの」に区分される。そこで対応不能な敵の可能行動を"省略"する衝動に駆られる。これが現在の軍隊で使われている「演繹的帰納法の思考過程」の欠点である。なぜなら、達成すべき目標(任務)が上司から与えられ、固定されているからである。
組織が大きくなってくると、責任範囲が明確なようで心理的なグレーゾーンが広がってきます。事が起きたときに責任転嫁することで自己組織の防衛に走ろうとするのが人間の性です。
自分の居場所を守ろうとするその心理は誰も否定できません。
しかし、組織の根底として責任分担を拡大解釈して、責任回避や転嫁に使う精神性がある場面を感じている人も多いのではないでしょうか?
自分を守ることを一方的に否定するのではなく、本来の組織目的や存在意義にどう立ち返るか。そこを常に振り返ることのできる組織となる人材像が求められるのではないでしょうか?
目標が上位組織から降りてくる。当然、組織として目標達成に全力を尽くすのは所属する以上当たり前の話しです。その目標が受けいられないなら組織の構成員としての資格はないでしょう。
しかし、降りてくる目標を黙って飲み込む下部組織ほどこまったものもありません。黙って飲むと、黙ってそのまた下に降ろしてくる。咀嚼もしないで、飲み込めの世界が意外にありませんか?
それが組織ってもんだよというリーダーいませんか?
目標は達成しなくてはいけない、しかし、その目標に到達する過程には様々な予期せぬ抵抗や障害、落とし穴があるのが世の常。
上位組織から落ちてくる目標。その決定過程でどれだけ本社組織で議論がされて、それだけライバル動向や経済動向などの予測をしかたかは、下部組織は判りません。
だとしたら、自分達で自分の持っている目標に至るまでに何が起きうるか、予測不能かもしれないライバルや世の中の動きにへの想定力をもちませんか?
お客様がどんなお困りごとを持っているのか?(問題意識)
お客様が何をやられたいのか?(課題意識)
の仮説思考からの検証スタイルを一般的にコンサルティングセールスって言いますが、それけでは自分達のビジネスとしての利益を確保できないのです。
自分達の周りの脅威は、自分達で考える。組織の中にそんなチームが増えるのが求められているのです。
昔からある、官僚型組織の上意下達ではなく、それぞれの行動単位で自律して目標に向かっていく。チームのおかれている状況を自分達で解決していく。しかし、組織としてのベクトルはしっかりと揃っている。
お客様視点とか言いながら、根本は目標達成しか考えていない組織はありませんか?
会議ではお客様のビジネスを理解して、しっかり食い込もう。お題目は正しい。考え方も間違っていない。
でも、本質的なソリューションを展開するためには、何を組織として考えなくてはいけないのか。
大きな組織になればなるほど、伝わらなくなること。
大きな組織になればなるほど、見えなくなること。
上が悩んでもダメです。だって、現場にいないんですから。見えていないことを悩んでも仕方ない。現場を知っている下に任す。
現場を知ろうとして、下に情報をあげろと下命する。上部組織の自分達が下部組織に寄り添おうする姿勢は正しい。上位組織の責任逃れができにくい状況に自ら立ち位置を変えるのは美しい。
しかし、結果下部組織の仕事を増やして疲弊させているだけってことはありませんか?
現場の脅威は現場に任せて、それに必要な予算や武器を素早く補給するのが上部組織の役割です。
そんな覚悟ができたら、法人営業の戦術組織(現場チーム)の育成はエクソンにお任せ下さい。
本当のソリューション・コンサルティングセールスを現場に落とし込みたい経営層・事業部門長さんは
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【商売に軍事力】勝つための状況判断学 P128 "敵の出方は百通り考えよ" ②
というのが前回の記事。敵という主語を「お客様」に置き換えてみたという話しでした。
とにかくとにかく、行くたび行くたびに連絡するたび連絡するたびに、お客様と合意する。小さなYesでもいいので、こちらの問いかけに肯定的な反応を頂き、合意として共有する。
【商売に軍事力】勝つための状況判断学 P128 "敵の出方は百通り考えよ" ① - MAKUHARI BASE ACADEMY/exon.co.jp
営業は、店舗にしても、訪問にしても、個人向けであっても法人向けであっても、最終的な契約という結果に至るまでに、数多くの「合意」を取る活動です。
ここがフワッとしたプロセスを踏んでいると
時間がかかる(訪問回数や資料作成の多頻度)
どんでん返しがある(他社との比較や横やり)
クレームをいただく(ヘタすると言った言わないのトラブルも)
途中途中の合意を紙で証拠を残すのは、営業としてなかなかできない。なので、常に薄氷感覚の危機感をもって、合意をどう明確にするかの工夫が大事です。
訪問のお礼の電話や葉書も大事です。
しかし、その前に大事なのは「商談の振り返りや合意内容」をクロージングで行うこと。
メールででもかまいませんので「次回商談に関して」とでも題して、合意内容を明示しておくことをしておきませんか?
お客様との関係性を大事するのと同時に、商談の積み上げている内容を大事にしたいとダメです。
お客様にお役に立つためには、我々のソリューションを使っていただなくてはいけない。
その為には商談をきっちり進めて、商談の合意を正確に共有して「お客様を自分の枠の中から逃がさないようにする」のが営業プロセスの極意かもしれません。
お客様との関係性を向上させながら、案件の確度を「合意の共有・エビデンス化」から上げていくテクニックを法人営業チームに実装させたい経営層、事業部門長の方は、
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