【商売に軍事力】勝つための状況判断学 P148 "情報資料をいかに判断するか"①
情報資料を扱うときに守らなくていけない原則がある。
第一は、情報資料の中身が重要であれば、誰がもたらしたかものによって評価に差をつけてはいけないと言うことである。
第二は、情報資料をとことん疑わしいと判定すれば、最後に信ずることのできる情報資料がなくなる。
第三は、公式発表という情報資料ほど加工した情報資料はないと言うことである。
ビジネスを進めていると、良い情報だけではなく悪い情報も入ってくる。チームで仕事をしていると、メンバーから色々な表現でリーダーに情報が入ってきます。
良い情報は、発生源と状況が同じ場合は、発信者によってのあまり表現の違いはありません。
しかし、悪い情報は発生源と状況が同じだった場合でも、発信者によって表現が様々になります。強い主観的な警告であったり、弱い客観的な事象的であったり比喩的であったりします。
発信者や表現によって受け取り側がバイアスをかけてはいけないということです。
悪いと思われる空気があったりしたら、情報を放置することで大火事になることが多々あります。
けっして、悪い情報に過度に警戒をする必要はありません。しかし、放置よりはマシです。
誰が言ったことであろうと、リーダーたるものは必ず正確に受け止め、アクションを打つ必要があります。
しかし、アクションを打つ前にやらなくてはいけないのは「背景の確認」と「不利益認識の確認」として「裏取り」です。
背景の確認・・・ 発信者の考える悪い情報の背景。主観であってもしっかりと受け止めること。
不利益認識の確認・・・発信者の考えるチームとメンバーにとっての不利益感。ここの主観であったとしてもしっかり受け止めること。
裏取り・・・発信者以外のチームメンバーに反面確認をして情報の客観性を高めること。発信者が誰なのかを判らない形が望ましい。
第二、第三の原則は次回に続く。
商売において、ライバルからの奇襲を受けるようなことは絶対にさけなくてはなりません。
また、世の中の動き、お客様の動きに関してもしっかりと先回りした情報収集が必要です。
自分だけのアンテナではなく、チームメンバー全体のアンテナを上手く活用することを考えるのが正しいチームリーダーの姿です。
そんな、チームリーダーとメンバーの集まりで法人営業を推進したい事業部門長や経営層のご相談、いつでも
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【商売に軍事力】勝つための状況判断学 P142 "四分の三は霧の中"
1941年6月初め、駐スエーデン日本大使館付け武官補佐官の小野寺少佐は、ドイツに占領されたポーランドを旅行していた。そこで数多くの棺桶が作られているのをみた。彼はすかさず「近くドイツ軍はソ連に奇襲する」と打電した。
もっとも当時の日本政府はドイツ政府からソ連を攻撃することはないと説明されていたので、この報告を見捨てた。しかし、6月22日ドイツ軍はソ連に攻撃を開始したのである。
法人営業は、お客様のニーズを探したがるわけです。それが、お困りごとなのか、お悩みごとなのかなどの質の違いはあるにしても、何か役に立てるところを探しのが仕事です。
しかし、このニーズにつながる「事実」や「言動」がお客様側から投げかけられる事もなかなか無い。なので、心理的な面を含め関係性を深めお客様側から「実はさ・・・」のようなヒントをだして貰えるように仕向ける活動(工作?)を一生懸命するわけです。
とは言え「実はさ」ってキーワードをスタートさせるために、人間関係だけでいいのかというとそうは問屋が卸しません。
逆に皆さんが「実はさ・・・」って他人に普通は言わないようなことを吐露をする時ってどんな時ですか?
奥深いところにあるスイッチを押されたからこそ言いませんか?
そのスイッチは、意外に関係ない簡単なひと言。
「うわっ、気がついていたの?」って自分の中では関連性あるけど、人にはその関連性が直接ではなく間接的秘匿的なはずの部分だったりしませんか?
洞察力とは、一次情報に含まれるコアワードとは関係のない発想が生まれるかどうか。
「棺桶」から「ドイツのソ連侵攻」が読めるか発想できるかってことです。
一次情報から、発想がひとつしか出てこない人
一次情報から、発想が連鎖して多数出てくる(すくなくとも三段階以上)かどうか。
お客様のスイッチを押すことのできる人。本当の意味での潜在的なニーズを引き出せる人はそんな思考の構造をしています。
一般的には「なぜを三回繰り返せ」ってヤツですね。これを自分の頭の中でできるかどうか。そして、自分の中だけで行っていても思い込みや蛸壺になっていないこと。
そんな発想回路を持っている人がお客様から「実はさ・・・」っていって貰える人だということです。
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【商売に軍事力】勝つための状況判断学 P132 "脅威はごまかさない"
敵の可能行動は「我々の対応可能なもの」と「対応不能なもの」に区分される。そこで対応不能な敵の可能行動を"省略"する衝動に駆られる。これが現在の軍隊で使われている「演繹的帰納法の思考過程」の欠点である。なぜなら、達成すべき目標(任務)が上司から与えられ、固定されているからである。
組織が大きくなってくると、責任範囲が明確なようで心理的なグレーゾーンが広がってきます。事が起きたときに責任転嫁することで自己組織の防衛に走ろうとするのが人間の性です。
自分の居場所を守ろうとするその心理は誰も否定できません。
しかし、組織の根底として責任分担を拡大解釈して、責任回避や転嫁に使う精神性がある場面を感じている人も多いのではないでしょうか?
自分を守ることを一方的に否定するのではなく、本来の組織目的や存在意義にどう立ち返るか。そこを常に振り返ることのできる組織となる人材像が求められるのではないでしょうか?
目標が上位組織から降りてくる。当然、組織として目標達成に全力を尽くすのは所属する以上当たり前の話しです。その目標が受けいられないなら組織の構成員としての資格はないでしょう。
しかし、降りてくる目標を黙って飲み込む下部組織ほどこまったものもありません。黙って飲むと、黙ってそのまた下に降ろしてくる。咀嚼もしないで、飲み込めの世界が意外にありませんか?
それが組織ってもんだよというリーダーいませんか?
目標は達成しなくてはいけない、しかし、その目標に到達する過程には様々な予期せぬ抵抗や障害、落とし穴があるのが世の常。
上位組織から落ちてくる目標。その決定過程でどれだけ本社組織で議論がされて、それだけライバル動向や経済動向などの予測をしかたかは、下部組織は判りません。
だとしたら、自分達で自分の持っている目標に至るまでに何が起きうるか、予測不能かもしれないライバルや世の中の動きにへの想定力をもちませんか?
お客様がどんなお困りごとを持っているのか?(問題意識)
お客様が何をやられたいのか?(課題意識)
の仮説思考からの検証スタイルを一般的にコンサルティングセールスって言いますが、それけでは自分達のビジネスとしての利益を確保できないのです。
自分達の周りの脅威は、自分達で考える。組織の中にそんなチームが増えるのが求められているのです。
昔からある、官僚型組織の上意下達ではなく、それぞれの行動単位で自律して目標に向かっていく。チームのおかれている状況を自分達で解決していく。しかし、組織としてのベクトルはしっかりと揃っている。
お客様視点とか言いながら、根本は目標達成しか考えていない組織はありませんか?
会議ではお客様のビジネスを理解して、しっかり食い込もう。お題目は正しい。考え方も間違っていない。
でも、本質的なソリューションを展開するためには、何を組織として考えなくてはいけないのか。
大きな組織になればなるほど、伝わらなくなること。
大きな組織になればなるほど、見えなくなること。
上が悩んでもダメです。だって、現場にいないんですから。見えていないことを悩んでも仕方ない。現場を知っている下に任す。
現場を知ろうとして、下に情報をあげろと下命する。上部組織の自分達が下部組織に寄り添おうする姿勢は正しい。上位組織の責任逃れができにくい状況に自ら立ち位置を変えるのは美しい。
しかし、結果下部組織の仕事を増やして疲弊させているだけってことはありませんか?
現場の脅威は現場に任せて、それに必要な予算や武器を素早く補給するのが上部組織の役割です。
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